自惚れ男子の取説書【完】
それに彼女は一体誰なんだろう。
いつもは優しい…って、小田さんと親しい様子だった。下の名前で呼んだり、遠慮なく話す様子からも2人の距離感は相当近い。
彼女の頼みのために仕事中抜けてきたんだろうか。
この間病院に居たのも、もしかして彼女の為に?
考えれば考える程、自分のどす黒い淀んだ感情が滲み出てくるようでかぶりを降る。
思わぬ形で自分の気持ちを確かめる羽目になってしまった。
私やっぱり…
小田さんの事が好きなんだ。