Colorful lovers




彼女は欲しいが生徒はご法度。


それでもバレンタインデー当日いつもよりテンション高く浮き足立って出勤してしまったのは、職場にターゲットガールが存在したということ。


いつも鎧みたいにカチッと黒のパンツスーツに身を包み、なめんなよオーラ全開の26歳英語女講師。


キミじゃない。


自分を押し殺してまでも仕事に励む姿勢は評価するけど、可愛げなさすぎ。
もう少し『隙』がないと男は近付きにくいよ?



いつもひらひら短いスカート翻し、引き締まったふくらはぎと細い足首で俺の目を楽しませてくれる23歳事務員。


キミでもない。


青田買いに必死すぎる日々の行動。
イタくて見ていられません。
そんなに片っ端から男子生徒に媚売ってどうすんの?
ただ、足は本当に綺麗だと思うからそこだけは誉めてあげるけど。




俺のターゲットガールは、秋に入ったばかりの補助員バイトの女子大生。


生徒たちと歳も見た目もほとんど変わらないけど生徒じゃない。


そこが一番大事。



おかげで彼女を好きでいられた。



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