Colorful lovers
話してみれば会話の進み具合が心地よい。
会話と会話の間が絶妙だ。
ぴーこと俺は心地よいリズムが一致しているんだと思う。
からかってやればすかさず食って掛かる。
その反応速度がまた良い。
こんなに面白い女には滅多にお目にかかれない。
日吉の妹、っていうのは極めて都合がいい。
うまく口実をつければまた会うことが出来るかもしれない。
そこまで考えたところで、ぴーこがとんでもない言葉を口にした。
ーーー渡辺先輩の授業を見学させてください!
……驚きすぎて顎が落ちるかと思った。
ポカンと口を開けたままになってしまった俺にぴーこは続けて言った。
ーーー私、高校の現国教師目指してるんです。
先輩の授業を見てみたくなりました!
…………すぐに教務主任のところへぴーこを引っ張っていった。