Colorful lovers


ある意味勢いで、なし崩し的に始まった私たちはケンカも多かったけど、昔馴染みだけあって仲直りも早く、思った以上にうまくやってきた。


年末くらいからは竹田が自分の部屋に帰らない日が増えて、いつの間にか私の部屋にあった季節外れの荷物とかが竹田の部屋に移動してた。


今では当たり前のように私の部屋に「ただいま」と帰ってくる竹田。


大学1年生で彼氏と同棲なんて、実家の両親には口が裂けても言えないけれど私はとても幸せだった。



6つも年上の彼氏と6年もの片想いをやっと成就させたのに、すれ違いばかりで元気のない親友の千波は私たちのことをとても羨ましがる。



「いいよなー、雪と竹田くんは。
何もかもがトントン拍子だし、いつも仲いいし」


確かにその通りだ。


私たちは色んなことが自然にスムーズに進んでいく。


そしてとても仲良しだ。








竹田といる時間が私の呼吸の一番楽な時間だった。


だからそう言ってもらえるのは嬉しいし、誇らしかったけど私にだって悩みが無いわけじゃなかった。










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