Colorful lovers
第3話・純白に誓う
「見た?」
タクシーを降りて、得意気に空を指差した俺を見て、踊子が呆れたように息をついた。
ここに来るまでに何回同じことを言ってるの?
そう言いたいのは分かる。
でも、言わせてほしい。
降水確率70%を跳ね返した青空と太陽。
自称『鉄板の晴れ男』
神話が崩れなくて本当に良かった。
どんなに喜んだって、自慢したって足りないくらい嬉しい。
子供の頃の運動会や遠足の晴天とは比べ物にならないくらい。
今日だけは、今日だけは大喜びしたい。
だって、俺たちが降り立ったのは壁一面の美しいステンドグラスが自慢の教会。
自然の陽光は、今日一番の俺たちの味方になる。
本当にありがとう。お天道様。
そのお顔を見せてくれて。