Colorful lovers


「…………ダメじゃない」



そう言った俺に踊子はニカッと笑った。



「清海には私がいる。

私には清海がいる。

千波ちゃんにはシンタさんがいる。

シンタさんには千波ちゃんがいる。


それでいいじゃない」





その通りだ。



千波のことはきっとシンタが守ってくれる。



寂しい気はするけど、それでいいんだ。




「そーだな。それでいいな」





俺は純白の愛しい花嫁に一生の愛だけじゃなく、妹離れもコッソリ誓う。








「なー、踊子」


「んー?」


「泣きすぎてこめかみ痛い…」




ちょっと驚いたように目を丸くした踊子は、すぐにクスクス笑いながら




「しょーがないなー」




素早く俺の瞼にキスをしてくれた。













ーーーENDーーー














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