Colorful lovers




「千波、あんたその写真の破壊力がどのくらいか自覚してんの?」


「何よそれ? 破壊力って何?」


首を傾げる私に雪が更にため息を重ねた。


「天然過ぎるのもほどほどにしなさいよ?」


テーブルを指でトントンと叩いて本格的に説教が始まろうとしたところでシンタくんがカウンターから出てくる。


そして、雪に微笑みかけながら大きなサラダボールをテーブルの真ん中に置いた。




「まぁまぁそのくらいで。雪ちゃんありがとね。
雪ちゃんが僕の気持ちわかってくれただけで嬉しいよ」


「いえっ! ホントすみません。
私が変な写真撮ったから。

それに私がこの子に教育が足りてませんでした!」


何故か雪がブンッと頭を下げる。


「ちょっと! 教育って何よ?
何で私のことそんなに子ども扱いかなぁ?」



2人のやり取りに抗議する私に


「子どもでしょ!」
「ガキじゃん」


口を揃えて言い返されて思い切り頬を膨らませた。



「ガキっていうか無自覚過ぎて罪作りなの」


そんな私の顔を見て吹き出しながらシンタくんは私の頭に手を置いて軽く揺する。


「うー」と唸りながら上目使いにシンタくんを見上げた。


本当は私だって気付いたのだ。今朝起きて昨夜のことを思い返したときに。


自分の行動が浅はかだったと。




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