Colorful lovers
*
*
*
…………あれ、私たちってケンカしたまま寝ちゃったんじゃなかったっけ?
昨夜のことを思い出した私はシンタくんの寝顔をじっと見つめる。
私がガリバー先輩に寝顔写真を見せたと言ったら、普段クールで滅多なことでキャラを崩さないシンタくんに怒鳴られて、正直私は相当ビビった。
「そんなに怒らなくてもいいじゃん。
たかだか写真1枚で……」
「千波、それ本気で言ってんの?」
ぐいっと詰め寄られて身が竦む。
だけど、そこで素直にごめんなさいと言えなかった。
写真見せたくらいでそんなに怒らなくてもいいじゃないのよ、っていう気持ちの方が強かったから。
で、その気持ちをそのまま口にしたらシンタくんがまた怒ってーーー。
結局いいところまでヒートアップして、お互い不貞腐れて、そっぽ向いて布団の端と端で背中合わせに寝ることになってしまった。
それなのにどうして朝起きたら私はシンタくんに包まれてるんだ?
「ーー後で抱き締めてくれたんだ…」
ごく自然に導き出された答えに胸が熱くなる。
そして、シンタくんにとても申し訳ない気持ちでいっぱいになった。