Colorful lovers




この寝顔を他の人になんて見られたくない。


絶対見せたくない!


シンタくんを見つめていたら強く強くそう思う。


漸く昨夜シンタくんが言いたかったことを頭の中で理解した。


シンタくんはガリバー先輩に嫉妬してくれたんだ。


私が簡単に軽率な行動をとってしまったから、シンタくんにイヤな思いをさせちゃったんだ。



「バカだ……私」


そんな可愛くないバカな私をいつも通り抱き締めてくれたシンタくんに愛しさが込み上げる。


そして、昨夜のことを猛烈に反省して泣きそうになった。


シンタくんが起きたらすぐに謝ろう。


そう決めてシンタくんの胸にそっと顔を埋めた。



シンタくんは本当に優しくて大人だ。


私もシンタくんに何か返せるくらいの大人に早くなりたい……。




そこで私はふと顔をあげる。


今の私でもシンタくんにしてあげられることあるんじゃないの?




「そうだ……!」


私はあることを思い付いて、そっとシンタくんの腕の中から抜け出した。


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