卒業前に君に捧ぐ
胸の痛み
「「ーーーっ!!!」」
咄嗟に私達はお互いに手を離すと、背中合わせにそっぽを向いた!
「やっぱり高橋先輩だぁ!!ねぇ、ちょっとみんな!高橋先輩、教室にいるよ!!!」
「うそ!?どこどこ…!?って居た!!!!高橋先輩~♪」
突然、一人の女の子が教室の前に現れると、それにならって二人、三人、四人……と次々と女の子たちが増えていく!
私はあまりの女の子たちの熱気ぶりにたじたじになり、またもと居た場所へと静かに戻る…。
高橋くんもその光景にびっくりしてるみたいで、慌てた様子で女の子たちのもとへと足早に駆け寄った。
「な、なんでこんなところに!?二年はいま授業中じゃ……!!?」
「実は今日、職員会議があるみたいで、一年と二年はニ時間目で終わりなんですよぉ!」
「そうなんです!それと送別会の準備もあるみたいで!!だからちょうど今HRが終わったところなんです!!」