二匹の銀龍

ーバンッ!!

「うぉっ‥びくった‥って蓮か」

理事長室へ入ると
兄貴は優雅にコーヒーを飲んでいた

「おい、兄貴。あたしがここに来た理由わかるよな?」

すると、コップを持っていた手がピタッと
止まり、顔が青ざめだした

「わ、わかってる‥よ?」

「んなら話は早い。歯食いしばれ」

拳を握りしめながら一歩、一歩
兄貴に歩み寄っていく

「ま、待て!!話せばわかる!!」

「話せばわかるだと?今更んなもんが通用するか」

「あいつらが居る事言ったらお前はここに来なかったろ!?」

「当たり前だ」

わざわざ、暴走族のいるとこなんざ
行くわけねえだろ

「や、やめてくれ!!!!」

「覚悟しろ」

「ヒィィィィ!!」

拳を兄貴に振り下ろそうとした時

ーガチャッ

「おーっす昴ー…って、何やってんだ」

「露鬼!!助かった!!」

チッ、逃したか‥。

「何やってんだよ、蓮。はたからみたらカツアゲしてる様に見えるぞ」

カツアゲ…他にもっとねえのかよ
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