二匹の銀龍
第三章
そういえばどこに行くか聞いてねぇ‥
「ねぇ!!!黒繪!!!」
「なぁに!!」
バイクが走っている途中だから
大きな声を出さないと聞こえない
かなりバイクいじってあるし
エンジン音うるさい。
「どこにいってんの!!!」
「倉庫だよ!!!!!」
倉庫??ソウコ…??
「はぁ!?!?!?」
嘘でしょ…あんな野郎共が沢山いるとこに
行けるか!!!
「おろして!!」
「何ー!?聞こえないー!!」
チッ…都合の悪い時は聞こえないふりかよ‥
もういい、諦める。
すぐ帰ればいいしね。
ちょっと黒繪にムカツイたから
黒繪の腰に回してる腕に力を入れたら
苦しそうにしていた。
自業自得だ。馬鹿野郎。
それから10分くらいたった時に
やっと倉庫に着いた
わぁ…カラフル。
倉庫に入り浸っている
下っ端共の頭がベジタブル。
黒繪達が倉庫に入ると
下っ端達は挨拶をしだした
黒繪達も「やっほ〜」くらいなノリで返していた。
下っ端達はあたしの存在に気付くと
目を見開いて、ヒソヒソ話していた
「なんでここに女が…??」
「誰かの彼女か‥?」
話すならもうちょっと小さな声で喋れよ
丸聞こえ。
それに誰の彼女でも無えわ
黒繪はそんな事など気にせず
上に上がっていく
「蓮〜!!こっちこっち!!」
立ち止まっていたあたしに声を掛け
早く来るように呼び掛ける黒繪。
そういえば、哉汰が居ない
先に行っちゃったのかな
嫌々ながらも黒繪のいるとこまで
小走りで行く。