二匹の銀龍

黒繪の側までたどり着くと
そこには一つドアがあった

「さぁさぁ、入って入ってー」

ーガチャッ

「やっふぅ〜、連れて来たよ〜!」

「おっせぇよ!てか何で女連れてくんだよ!?」

「何でって、総長命令?」

「俺はそんなの聞いてねぇ!!」

相変わらず五月蝿いね、俺様野郎

ドアを開けた先には

俺s…ゴホンッ、竜と瑛斗が居た。

「蓮入ってきなよ〜」

「…うん」

ものすごい、入りにくい
下っ端と竜と瑛斗の視線が物凄く痛い

なんだよ、あたしだって来たくて来たわけじゃないのに。

取り敢えず中には入り
ソファに座っていた黒繪の横に座る

「…で?何で連れて来られた訳」

無言が続いていたので痺れを切らして
本題を出してみる。

「えー、しらなーい!!」

おいおい、黒繪さんよ、
お前が連れてきたんじゃねえか。

知らないとか訳の分からない事を言われ
呆れて部屋を出ようとした時

ーガチャッ

「あ、先に来てたんだ」

「遅かったね〜、哉汰。」

「蓮ごめんね、急に連れてきたりして」

ここに常識通じる人いてよかった…。

「いや、いいんだけどさ、連れてきた目的は何。」

「蓮に話があって」

あたしは立ったままだったから
哉汰が「取り敢えず、座って?」と言ってきたから一応座った

「2つ、話があるんだ。まず一つ目」

哉汰は目の前に座ると急に喋りだした

あたしを探る様な目で見て。

「…蓮は一体何者?」

「…何者って、普通の女子高生」

そう…普通の女子高生‥“今はね”

「勝手に蓮の事を調べさせてもらったよ。そこに関しては謝る。ごめんね?でも、一般人だったら情報が出てくるはず。だけど蓮の情報は出てこなかった。」

そりゃぁ…出てくるわけ無いよ

「蓮は何者なの?」

哉汰は黙り込んでいるあたしに
もう一度語りかける

「兄貴が兄貴だから情報出てこないんじゃない?」

兄貴は昔暴走族の総長をやっていたから
そんな奴に妹が居るとなると
狙われやすくなるでしょ。

なんて、言っても哉汰達は
あたしの事を疑いっぱなし

あの可愛い黒繪さえもあたしを疑っている
もちろん、竜達も。

疑うくらいなら関わらなくていいのに

あたしはその目が大ッ嫌いなんだ
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