二匹の銀龍

「よし、着替えたな。教室行くぞ」

ほんとにこの学校に通うのか…。

ここ不良校でしょ?喧嘩売られる。絶対

この先不安しかない。

拗ねてる兄貴を無視したまま理事長を出る

出た後理事長室からぎゃあぎゃあ
聞こえたのは幻聴ってことにしておこう

「クラスってどんな奴がいんの?」

調査しないで教室に行くのは
死ににいくようなもんだろ。

「んー、そうだなー全員不良だし、あ。」

「あ?」

「いや、なにもない」

…何か隠したなコイツ。

「何隠してんだよ」

「別に?さあ、教室着いたぞ。呼んだら入って来い」

露鬼は逃げるかのように教室へ入っていった

これまた教室もギャアギャアうるせえ。
静かなとこは無えのかよ…。

さすがに五月蝿すぎて

ーバンッ!!

「おい、てめぇら静かにしねえとこっから落とすぞ」

そりゃキレますよね。
ここから落とすって…ここ、二階。

まあ、二階程度じゃ死なねえか。

「おーい、入ってこーい」

…まじすか。今スカ。

仕方なく教室に入ると

視線が集まる。

転校生って事に驚いたのか
皆目を見開いている

転校生来る事言ってねえのかよ…。

「ほら、自己紹介」

「…黒鎚蓮。んー、よろしく?」

こういう時なんて言えばいいのか
よくわかんね。

「お前の席は一番後ろ」

しかも窓際!!寝れる!!やった!!

ちょっとだけテンションが上がり
席に付く。

席についたものの…
視線がまだ痛い。

ちらほらいる女子もこっちをガン見

臭えよ、パンダ。目真っ黒
どうしたらそうなるんだよ

………サボりたい。

「せんせー、サボるのあり?」

「俺以外の授業だったらな」

そんなんでいいの。仮にも教師だろ

「ありがとうございまーす。」

さっそくサボりに行こーっと。

なんか教室で露鬼が騒いでたような
気がするけど…まあいっか。
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