終わらないMelody【短編】
「…好き…、大好き…っ」
あたしは新の腕の中で、はっきりと呟いた。
「…え……」
あたしの耳に届く声は、驚きを隠せないよう。
そのまま、あたしは新の胸に縋りながら言葉を紡いだ。
「好き…っ、好きなの…っ!
新の笑顔も、匂いも温もりも…全部が…愛おしいくて…
新の…傍に居たい――…」
「っ…!」
―…言い終えた時には
新の真っ直ぐな瞳に捕らえられていて。
あたし達は、口付けを交わしていた――…。
「はっ…んっ……」
何度も何度も角度を変えて、キスを繰り返してくる新。
上手いんだな…と思ったけど、それが心地良くて、あたしは新に身を委ねていた。
ちゅっ…と音を立てて、離れる唇。
トロンとした瞳で、新を見詰めていると、新はスッと顔を逸らした。
何故だろうと思い、首を傾げたあたしに、新は大きな溜息を零す。
「ホント…先輩って、鈍感っていうか天然っていうか……。とにかくズルイっスよ!!」