終わらないMelody【短編】
「頼むから、練習来てよ。新がパーカスやるって言うから、期待してたのに……こんなんじゃ、本番までに間に合わないの」

うちの部のパーカスは、新を含めて計六人。

でも、新が殆ど部活に出ないため、基本的に五人が中心となっていた。

高校のブラスバンドには、ギリギリの人数だ。

なので、新が入ってくれた方がかなり助かる。

そう思い、あたしは新を必死に説得していた。


「でも俺、やっぱ部活には出れません」

それでも新は、断じて考えを変えてくれようとはしない。

訳が分からなくて、あたしは新に詰め寄った。

「ねぇ、どうして?何であんたは、部活に出ないの?単にやりたくないだけ?それとも、何か部活に来れないような理由があるの?」


すると、新は渋々口を開いた。

「俺…セッション得意じゃないっスから。それに、俺は部活に出る気……毛頭ないんで」


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