秘密な瞳

とりあえず2年の教室にある自分の机を移動させるためにクラスに向かう。
下を見て話さなければならなかった男子も春休みの間にずいぶん成長して見上げる存在になっていた。
すれ違う女の子も大人っぽく成長していることが分かった。


廊下を歩いている私は突然抱きつかれて振り返る。

「夏花、今年はクラス同じじゃん!いい出会いあるかなぁ。」


幼馴染の 須賀 夢野 
明るい性格で懐きやすい。


「はぁ・・・」


この子と学年が一緒だというだけでも疲れるのに・・・よりによって同じクラスか。
腰に回された腕を解き歩き出す。後から夢野もついてくる。


「ダーリン、ため息?何よー、何なのよー!なんだっていうのよう・・・オコなのか」


「・・・」


「ダーリン?ねぇってば、夢野見えてるー?」


「・・・」


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