捧げる愛、抱きしめる愛
「はぁ…疲れた…」
話し終えたレイは相当疲れたらしい。
説明するのが苦手なんだとか。
「すまない、無理をさせたようだな。ありがとう。わかりやすかった」
「…いや、いい。次は、お前の番だ」
ふむ、魔法を使うか。
「『ファ・マータ』」
レイの身体が光り出す。
「……っ!?」
レイは頭を抱え込む。
「な、何すんだ…お前…」
「心配するな。伝達魔法の一種だ。今そなたの頭の中に次々と情報が流れ込んでいるだろう?それは私の人生だ。私のことと私のいた世界をいっぺんに知るにはこの魔法が最適だと判断した。大丈夫、身体に害はない」
「……う…ぁ……」
「すぐおさまる」
「…………はぁ…はぁ……」
「な?どうだ、私のことを理解できたか」
「…………」
「…………」
「…言ってから使えよ…。おさまったからいいが」
「あぁ、そうだったな。悪い」
「…お前のこともお前のいた世界のことも理解した。」
「…感想は?」