空と君との間には

2話 糸を紡ぐ

――相田さん、お疲れ様です。
麻生が、万萬詩悠の原稿持ち帰るんで、できたらチェックのフォローお願いできますか?


結城は自宅寝室から相田にメールを打つ。


折り返し相田から電話が掛かる。


――「おい、大丈夫か? 検査どうだった!?」



「少し数値が荒れてて、薬増やされました」


――「ったく、お前は無理をしすぎる。だから俺は反対したんだ、紗世ちゃんをお前に付けるのには」


「あはは、すみません。……検査がハードだったみたいで、体動きません」


――「ゆっくり寝てろ。紗世ちゃんのフォローは任せろ」


「恩にきります」


――「あっ……広報の小今田部長、気掛けておいたほうがいいぞ。浅田とできてるらしい。俺も何度か、一緒にいるのを見てる」


「わかりました、じゃあ宜しくお願いします。明日は出勤しますから」


――「おう!」
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