空と君との間には
「えっ!?」
紗世は思わず聞き返す。
――相田さんも?
「この雰囲気は……どう見ても結城だな。黒田さんが事故で入院していた頃の結城に似ている」
相田は口に出して顔を曇らせる。
「それに、よく考えたな。主人公の名前」
暫く原稿に目を落とし、相田が閃いたように言う。
「名前が……何か」
「『結城由樹』の順番を「由結城樹」替えて……」
相田がメモ用紙を取り出し1文字ずつ漢字を当てはめる。
「由」は「吉」、「結城」を2文字で「行」に変えると、「樹」が1つ余る。
「『樹』は1文字で『いつき』って読むんだ。これを……『斎』に変えて」
並んだ文字が「吉行斎」の3文字。
紗世は息を飲む。
「もしかして……『万萬詩悠』も結城由樹を変換させた!?」
「紗世ちゃん!?」
紗世は思わず聞き返す。
――相田さんも?
「この雰囲気は……どう見ても結城だな。黒田さんが事故で入院していた頃の結城に似ている」
相田は口に出して顔を曇らせる。
「それに、よく考えたな。主人公の名前」
暫く原稿に目を落とし、相田が閃いたように言う。
「名前が……何か」
「『結城由樹』の順番を「由結城樹」替えて……」
相田がメモ用紙を取り出し1文字ずつ漢字を当てはめる。
「由」は「吉」、「結城」を2文字で「行」に変えると、「樹」が1つ余る。
「『樹』は1文字で『いつき』って読むんだ。これを……『斎』に変えて」
並んだ文字が「吉行斎」の3文字。
紗世は息を飲む。
「もしかして……『万萬詩悠』も結城由樹を変換させた!?」
「紗世ちゃん!?」