空と君との間には
渡部は悪戯をしかける前のような楽しそうな顔で、微かに笑った。
結城がロビーの窓際。
ソファーに腰掛け、紗世を待つ。
紗世は10分経っても降りてこない。
「何やってるんだ、あいつ」
結城はスマホを取り出し「置いて行くぞ」と、メールして返事を待つ。
結城は紗世からの折り返しメール「今、降りて行きます」を確認し、スマホを仕舞う。
数分後。
エレベーターのベルが鳴り、結城が紗世かと思い立ち上がると、秘書課の浅田杏子が降りてきた。
結城を目敏く見つけ「あら、結城くん」と声をかける。
「社長秘書になっても、相変わらず香水の匂い、派手だな」
「貴方、香水の匂い嫌いでしょう?」
「別に、香りによる」
「体調はどうなの? 浮いた噂、全く聞かないけど」
結城がロビーの窓際。
ソファーに腰掛け、紗世を待つ。
紗世は10分経っても降りてこない。
「何やってるんだ、あいつ」
結城はスマホを取り出し「置いて行くぞ」と、メールして返事を待つ。
結城は紗世からの折り返しメール「今、降りて行きます」を確認し、スマホを仕舞う。
数分後。
エレベーターのベルが鳴り、結城が紗世かと思い立ち上がると、秘書課の浅田杏子が降りてきた。
結城を目敏く見つけ「あら、結城くん」と声をかける。
「社長秘書になっても、相変わらず香水の匂い、派手だな」
「貴方、香水の匂い嫌いでしょう?」
「別に、香りによる」
「体調はどうなの? 浮いた噂、全く聞かないけど」