神様の落としもの
家に着き、ガシャガシャ音を立てていつものように自転車を置くと、千夏が声をかけてきた。

「お帰り!今日はいつもより荒れてるねぇ~。」

窓越しで交わす会話。

いつもたった一言二言の言葉だが、一人暮らしの俺には溜まらなく心に染みる。

「ただいま!今日は荒れてる?!千夏には伝わるのかぁ~。すげぇなぁ~。」

そう言い、俺はアパートの階段をガンガン音を立てながら昇っていく。

別に音を立てたくて歩いている訳じゃない。

鉄の様な素材で出来た階段はガタが来ている。

いつ底が抜けるか…ある意味危険と隣り合わせで住んでいる。

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