冷たい彼-初恋が終わるとき-

花霞side










■□■



ガチャン。


静かに鍵が開く。




「…入れよ」

「…お、お邪魔します」




私はソッと足を踏み入れた。


小田切君と如月さんから逃げ出すような流れで手を引かれてやってきたのは、桐生君の家だった。


洋風で黒基調の家でシックな感じ。その隣の家は白基調で可愛らしい構え。その白い家の"kisaragi"と書かれたものが目に飛び込んできたときは、本当に吃驚した。家が隣同士だったなんて。


本当に、本物の、幼なじみなんだ。



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