冷たい彼-初恋が終わるとき-
思わず呟いてしまえば、如月さんは目を見開いて、俯いた。
「ご、ごめんなさい…!生意気なことを…っ」
「ううん。椎名さんの言う通りだよ」
慌てて謝る私に、如月さんは頼りなさげに眉尻を下げて微笑した。
ーああ、彼女も、傷付いてきたんだ。
「本当は私、嫌われる事が怖かったんだと思う。向き合わなかったのは、蓮が自分から離れて行く事が怖かっただけ」
私には幼なじみがいないから、よく分からない。
でも幼なじみは、近すぎてーーー遠い。