冷たい彼-初恋が終わるとき-




「蓮、ソイツがお前の女?」



真っ赤な色をした髪の毛。


その赤色はウェーブがかかり、くるくるふわふわ。


ミントガムを噛む彼は確か、早乙女君だった気がする。



「…陽一」

「なんだよ。んなイヤそうな顔すんなって。つれねえなぁ」



早乙女 陽一。桐生君とは真逆の、笑顔が明るく朗らかな人。桐生君の親友で彼もまた、人気者。改めて見ると桐生君の周りはスゴい人だらけだ。眩しいくらいキラキラした人が勢揃い。


大人っぽい桐生君とは違い、早乙女君は童顔で可愛らしい。早乙女君からしたら、ただの皮肉だろうけど。


今日は色んな人に会うなぁと思いながら、私はぼんやりとふたりを眺めた。


< 78 / 201 >

この作品をシェア

pagetop