秘密の恋人


「はい…
知ってますけど。
なんかあったんですか?」

〈いちごちゃんがうちんとこのオーディション受けたの知ってるでしょ~?
最終まで残って~会ったんだよ♪
スタジオで♪〉

オーディション?
何考えてるんだよあいつ…

西山先輩はそのまま喋る。

〈俺さ~一目惚れしちゃったんだよ!
告っちゃった♪今返事待ち///〉

自分の耳を疑った。

………今、なんて言った?

平然を装って、
「それがどうしたんです?
俺には関係のない話ですよね?」

〈どうせお前学校サボりだろ!?
今から行っていいか?〉


いや普通に無理なんだけど…

「…いいですよ」

無理なんて先輩に向かって言えるかよ!!


〈てか今お前の学校の前なんだけどな☆〉

なら聞くなよ…



通話を終了して、1分ぐらいして寮のチャイムがなった。

「早いな…」

ガチャーーーー…

ドアを開けると同時にテンションの高い声が……

『ヤッホーーーーー!!!
お邪魔するよん♪』

先輩は部屋に入るやいなや
ソファーにドカッと座り興奮した様子で話だした。










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