夜人【ヨルヒト】さん
「旧校舎からトキコちゃんの家まで追いかけてきたんだよね?」

(追いかけて……)

首の後ろがぞくりと冷えた。

煙草の先から、灰が崩れて落ちる。ユキオミの足がそれを踏みつけた。

「なんか嫌な予感がしたんだ。

旧校舎に行った時から……空気が違ってて。ヤベえって思って。

ただの……肝試しじゃないっていうか」

ユキオミの声が微かに震えた。

「…………」

「話してもらえないかな? 事情が分かれば、何かできるかもしれない。

俺もホラー好きで、いろいろ勉強してるから。協力できれば」

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