夜人【ヨルヒト】さん
廊下を走り、階段をかけ降りる。

「ちょっ……チサ……」

息が上がる。

チサエが角を曲がった。

引き戸を開け、閉める音が廊下に響く。

痛み始めた脇腹を押さえ、サナミも角を曲がった。

突き当たりに、理科室があった。

明かりはついていない。
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