極短キスマーク
卒業



今日、
3年生が卒業を迎えた。




「おめでとう先輩」




「うん」




先輩もあたしも、もうなかなか会えなくなる。




それなのに、手を繋いだくらいで終わるのなんてやだった




体育倉庫前の暗がりにあるベンチに二人並んで座った




「先輩、第2ボタン、下さい」




「うん」




プチって音がして先輩の学ランから第2ボタンが外された。




「先輩、キスして下さい」




「うん………えぇ!?」




言ったとたんあたしのまぶたが急激に熱くなって涙がポロポロ落ちてった





「こっちむいて…?」




先輩の優しい声が胸全体に広がった





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