バースデー・イブ

「そう言えば、ちーはもうじき誕生日だね。何か狙ってるものはあるの?」
「うーん…ティファニーのバイザヤード候補なんだよね。雑誌見て惹かれて…25歳になるから節目にいいかなと思って。わりと石が大きめのプラチナ」
「だと思った。ちーってジンクスとか弱いもんね」
きっと、ジンクスにあやかることができるのなら、将吾と結婚できればいい…そんな願掛けをしたい。
「うーん…欲しいけどお金貯めたいからさ…将吾転職してお金大変って言っているから…ほら、もし何かあった時にお金ないと困るでしょ。買えるには買えるし、買って困りはしないけど、いざって時にさ」
「ちー、あんた偉いよ」
「だから、ロエベの財布にする予定」
「まあ、結局ブランド品買うのね」
「うん。今の財布は成人式の時に買ったやつだからね。それかヴィトンで名刺入れとポーチ」
「悪い事は言わない、将吾に買わせろ」
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