愛してるの一言で ～変わらない毎日～

あと15分位で遅刻になる。
私の家から学校まで走って10分位… ギリギリかな…
そんなことを考えていると命は、私をおいてすごいスピードで走っていった、、

どんどん開いていく距離に、私も思わず命の背中を追って走る速度を上げた。


｢少しぐらい待ってくれてもいいじゃんか！｣

叫んだ私に、命は少しだけ振り返って、同じように叫び返した。

｢やだね!!俺は、遅刻だけはゴメンだ!!｣

｢いつも迎えに来るくせに何でおいていくのよ！｣


むっとして、並んで走る命を睨み付ける。


けれど命はふと真剣な瞳をして、全力で走っているとは思えないほど乱れなく呟いた。


｢昔言ったよな 愛してるって｣


｢アンタ…この状況でよく言えるよね！｣


｢別にいいだろ嘘じゃないんだからよ！｣


そんなことを話しながら走っていると、だんだん学校が見えてきて気を抜いてしまったのだろう私は、転んでしまった。



ドン