私は初めから病気だったワケじゃない!!

砂教

いよいよ受験という事で、
予備校も大詰めだ!!

S先生が、

「私(わたくし)は、
アメリカのインディアンに、
砂の呪(まじな)いを
教わった事がある。
これはアメリカのネバダ州の砂。
これに祈りのパワーを籠めた!!」

S先生は、
瓶を高く掲げて見せた!!
中には、
茶色のサラサラな砂が見える。

おもむろにS先生は、
瓶の蓋を開けて、
手のひらに砂を出すと、
教壇から降りて、
砂を皆にまき始めた!!

「合格間違いなし!!」

反射的に私は、砂を避けてしまったが、
喜んで、
頭を差し出す人もいた!!

「ある時は歌手、
またある時は砂教教祖、
そしてその実態は、
予備校講師!
だな?
じゃあ、
皆の健闘を祈る。」

S先生は、面白い♪

講座が終わって、
皆が講座室を出ると、

掃除のオバサンが、
渋い顔しながら、
砂教の砂を
掃除始めた。

S先生の英語ファン3人で、
講師室にお邪魔した。

カウンターの女性は、
T先生の曜日にいる女性たちではなかった。

3人で、S先生にサインを求めたら、
気さくに応じてくれた♪

私のサイン帳の頁の裏には、
S先生の住所と電話番号まで、書いてあった♪

「君たちの結果を
そこに書いておいたので、
知らせてほしい!!」

「はい!」

因みに私は、T先生にもサインをもらった♪
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