ハウ・トゥー・GET・ザ・チョッコレイト☆
「第六試合。最終試合を開始します。青コーナーより、三原 ペッケルマン選手の入場です!」
「日本とドイツの血を受け継いだ、若き猛獣が今夜・・・おっと、待ってください!マスクが黒い!マスクが黒です!!普段は、青いダイヤモンドの異名を持つペッケルマンが本気モードの黒。黒いダイヤモンドとでも申しましょうか。もしかすると、三原 ペッケルマン。東 ケンタウロスに"俺が十二本プロレスを背負っているんだ"ということを示しているのでしょうか!そして、今リングイン!雄たけびをあげます」
「赤コーナーより、東 ケンタウロス選手の入場です!」
「今日も気合十分の東。膝のケガから復帰し、昨年のIONGでは、時貞 みつるとともにタッグ優勝を果たしました。そんな東が今宵、若き猛獣、ペッケルマンをどう料理していくのでしょうか!おっと、ロープを手を使わずにジャンプしてリングイン!何という跳躍力でしょうか!!今宵もやってくれるぞ、東ケンタウロスです!」
いやー、島崎さんの実況はいつ聞いてもしびれますなー
なんて流暢に言ってられない事情があるのです、俺には。
「じゃあ、あとはよろしくね!ジローちゃん、頼んだよ!」
そう言って、凛子は、会場へと去っていきました。
つい、二分前のことです。
なぜ、俺だけここに残っているんでしょうか。
こことは、モニターが置いてある小部屋のことです。