ハウ・トゥー・GET・ザ・チョッコレイト☆
「けどさー、元気。お前、もらえるの?」
元気に払拭された俺と同じようにロッカーの整理をしている佳祐がもっともなことを聞くと、元気は険しい表情になった。
「確かに、厳しいと思う。でも、まだ始まってもないし、やる前から諦めるのはしたくないんだよね・・・」
こ、こいつ・・・
男だ。
最高に男だぜ、元気!
「そうだよな!諦めたらそこで・・・」
「そこで試合終了ですよ!デスネ!」
俺のセリフを横取りしたこいつ。
金髪でドイツと日本のハーフの郡山 ハンス(こおりやま はんす)だ。
ハンスは、1年生の二学期からこの学校に転校してきた。
なんでも、漫画を読んで日本語を勉強したらしく、時々、変な日本語を使うのだが、根は優しいいい奴なのだ。
俺達3人ともウマが合って、今では親友だ。
ただ、こいつが俺達と違うところ。
それは、女に滅法モテることだ。
すらっとしたモデル体型で、運動もできる。
ギターも上手い。
おまけに、変な日本語を使うところが可愛いと女子から絶大な人気を誇っているのだ。
何でも、「ギャップ」がどうとか、そういうことらしい。