ハウ・トゥー・GET・ザ・チョッコレイト☆




「バレンタインデーの"バレンタイン"とはそもそも人の名前だ」



ええー!?
そうなの!?



「で、西暦3年のローマで若者たちが戦争に出たがらないということが起き、軍隊の士気が下がってしまった。それはなぜか。愛する家族と離れたくないからだ。そのため、クラウディウスという当時のローマ皇帝は、結婚をすることを禁止した」



結婚を禁止?
まさか、あんなこともこんなこともか!?



「だが、バレンティヌスという教司祭、英語読みでバレンタインという人は、そんな可哀想な兵士を見かねて、皇帝には内緒で結婚させていたんだ」



なんだ、バレンタインって結構いい人じゃん。



「だが、それが皇帝にばれて、処刑されたその日が2月14日。つまりは、バレンタインの命日だということだ」



そうだったのか・・・
2月14日ってそういうことがあった日だったなんて・・・



「そんな可哀想なバレンタインという人の命日をおろそかにしていいとは、俺は思わん。2月14日にチョコレートを渡すなとは言っていない。それがたとえ、学校であってもだ。ただ、13日や16日をOKとしてしまうと、それこそいつでもチョコOKとなってしまうだろう」



まあ、たしかに浅川の言うことは正しい。



生徒会長という立場から、自由にできないという事情もよくわかった。



確かに、俺達にとっては悔しいことではあるけれど、会長の言い分は、ごもっともだ。



俺達の方が間違っている。



「だから、この俺、浅川 勝平は、生徒会長の名にかけて、そういうものは、厳しく罰する。いいな?」



はい・・・ん?
待てよ?




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