Dream。~君と私の応援歌~
俺は立ち上がると部室を出ようとした。
「どこいくんだよ」
「トイレだよ。」
そう口実をつけて、俺は部室を出た。
雨がザーザーと降っている。
最近、雨のせいで全く打撃練習ができてない。
俺は、近くに置いてある予備のバットを持つと、グラウンドに立った。
激しく降る雨が身体中に当たる。
『ボールを打つときは、心を落ち着かせて――』
思い出す。兄貴に野球を教えてもらった時のこと。