Dream。~君と私の応援歌~


「……どうすればいいんだろ」


私は学校に行く支度を素早く済ませると、
ギターを背負って、ある場所へ向かった。







久しぶりに来る。この場所。


「詠斗。久しぶりだね」


詠斗が眠っているお墓。


最近は全然来れてなかった。


湊くんと出逢ってからかな。


私は線香をあげ、手を合わせるとニッコリ笑った。


「聞いて!透達ね、選手権大会に出場するんだよ!でね、今月の下旬にあるんだ。絶対勝てると思うんだ」


別に返事が返ってくる訳でもない。


でも、聞いてほしかった。


詠斗にも。


今の私たちも結構頑張ってるんだよ。

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