Dream。~君と私の応援歌~
「え……?」
その途端、俺の胸に浮かんできたのは兄貴を失ったときの悲しみ。
もうあいつを、悲しませたくない。
俺が「はいっ……」とうなずくと、透先輩が初めて、笑った。
あどけない、優しい笑顔。
初めてみた。透先輩の心からの笑顔。
透先輩が行ってしまうと、俺は目を閉じた。
あいつから、どんな結果が返ってきてもいい。
後悔なんてしない。
あいつを幸せにするのは、俺だから。