Dream。~君と私の応援歌~


そうか。


こいつは、雫のことが好きなんだ――。


俺は、部室を出ていこうとしたこいつの腕をつかんだ。


「雫に、謝れよ」


俺の方を見たこいつの瞳が、悲しかった。


後悔してるんだ。こいつも。


「なんだ、お前。離せよ」


「雫の気持ちを分かってるくせに、なんでそんな言葉であいつを傷つけるんだ」


こいつが戸惑ったように視線を泳がせた。

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