Dream。~君と私の応援歌~


雫は河川敷で座ってギターを弾いていた。


悲しい音。


俺は雫の隣に座ると、その肩をぐいっと抱き寄せた。


「……もう分かんなくなってきたよ」


弱々しく発したその言葉。


「私、間違ってるのかな。前に進んじゃ……いけないのかな。」


弦を弾く雫の手の甲に涙が落ちた。


どんなに辛かったのか。


もっと早く、俺がお前と出会っていたら……。


その辛さも苦しみも、悲しみも全部分かち合えたかもしれない。

< 160 / 326 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop