Dream。~君と私の応援歌~
「……お前は、間違ってねえよ。何も。」
俺の言葉にゆっくりと首を横に振る雫。
「間違ってるんだ。私。……詠斗はもういないのに。詠斗のせいで、私は恋が自由にできないなんて……」
「お前は自由だよ。……兄貴がさ、『お前には死んだ俺がいる。だから恋するな』なんて言うと思うか?」
きっと、兄貴はこう言う。
「お前の好きにしろ、って。」
兄貴は自分のことより他人のこと。
雫をあんなに大事に思ってたんだ。
雫の幸せを願ってるはず。