Dream。~君と私の応援歌~
「とってー!!!!!!」
椅子から立ち上がり、思わず叫んでいた。
湊くんがグラウンドに転がり、ゆっくりとグローブをあげた。
そのグローブの中には、ちゃんと球が捕らえられていた。
「やったー!!!」
沸き上がる東青高校の応援団。
私も心春と抱き合って喜ぶ。
良かった!!湊くん!!
湊くんはニッコリ笑いながら、ライトの高峯くんとハイタッチしている。
ふと朝市くんを見ると、バットを投げ捨て悔しそうにベンチに戻っていった。
そのとき、嫌な予感がしたんだ。
また、大切な人を失ってしまうような。
そんな予感が―――。