Dream。~君と私の応援歌~
雫side
失ったもの
「湊くんっ!!」
会場の外にでると、担架に乗せられた湊くんが救急車で運ばれるところだった。
私は担架に横たわった湊くんに駆け寄る。
「湊くん!!しっかりして!!」
苦しそうに顔を歪めた湊くん。
なんでそんなに苦しそうなの?
どこが痛いの?
何度声をかけても湊くんが答えることはなかった。
隊員に引き離され、救急車は私から逃げるように行ってしまう。
「雫……」
ジッと救急車を見つめていると、心春と透がやって来た。
心春が私を抱き締める。