Dream。~君と私の応援歌~
湊くんの顔をみると、自然と涙があふれてきた。
眠ってる湊くんを抱き締めて、何度も名前を呼ぶ。
「湊くんっ……。湊くんっ……」
今起きたこと全てが、夢だったらいいのに。
夢だったら、どんなに楽だっただろう。
夢だったら、笑い話で済ませれたのに。
そっと、私の肩に透が手を置いた。
「みんな……信じられねえよ。湊が、野球できなくなったなんて。みんな、お前と同じ気持ちだ」
「……うん。分かってる。分かってるけど……」
それでも、悲しいよっ……。
透が優しく私を抱き締めた。
突然のことに驚いたけど、今はそれが心地いい。
詠斗。
私たちは一体、どうなってしまうの?