Dream。~君と私の応援歌~
その日の夜は、ずっと眠れなかった。
何度も何度も寝返りをうっては、浮かぶ湊くんの笑顔。
せっかく甲子園出場が決まったのに、それをこんな形で迎えるなんて。
「……湊くん」
そう呟いたと同時に、携帯電話が着信した。
ベッドから起き上がり、携帯電話の画面を確認する。
その画面に表示されていたのは、信太の電話番号。
出た……方がいいのかな。
湊くんの足を奪ったのは、朝市くんの投げたボール。
信太じゃない。
私はゆっくりと通話ボタンを押した。