Dream。~君と私の応援歌~
携帯電話を握る手が静かに震えた。
『そう。わざとだった。竜が腹いせにあいつの足を狙ってボールを投げた。偶然なんかじゃない』
「……なんで、そんなことっ。許されないよ!!」
湊くんが、なんでそんな勝手な理由で、犠牲にならなきゃいけないの!?
『俺だって、許せなかった。だから、星蘭をやめた。……明日、お前と一緒にあいつのところに行ってもいいか?』
「えっ?信太と?」
『ああ。俺は、あいつに謝らなきゃいけねえから。あと、お前にも。……本当にごめん』
信太はそう言うと、一方的に電話をきった。
その瞬間、とめどない涙があふれてくる。