Dream。~君と私の応援歌~
全身にムチを打って起き上がると、俺は雫の肩を揺さぶった。
雫は頬に擦り傷があるだけで、目立った外傷はない。
なのに、なんで……。
「おい!!雫!!おい!!」
俺の額から流れる血が雫の頬に落ちた。
目を覚ませよ。雫。
「君、大丈夫かい!?」
誰が呼んだか分からない、救急車がいつのまにか着いており、救急隊員が俺の肩に手を置いた。
「俺は大丈夫だけど、雫がっ……」
「待ってなさい。すぐに担架を用意する」
なあ。雫。
頼むから、頼むから……。
「死なないでくれ……」