Dream。~君と私の応援歌~


「……雫。それが、私の名前なんですか」


弱々しい声で、雫が呟いた。


全部、忘れたのかよ。


『雫さんは、日常的なことは覚えてるんですが、自分と深く関わった人たちのことは、誰一人覚えてないんです』


笛吹先生がそう言っていた。


深く関わった人間……。

俺の事も忘れてるのか。


俺だけじゃない。


野球部全員のこと、心春先輩、信太、俺、そして……兄貴のことも。




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