Dream。~君と私の応援歌~
「ああ。……ちょっと事故っちゃってさ。で、野球が二度とできないって言われた」
「えっ。……あ、私……」
「ごめんなさい」と謝る雫に、俺は首を横に振る。
「謝んなくていい。俺、諦めてねえからさ。……もう一回野球ができるって信じてるから。」
そう思わせてくれたのは、全部雫なんだ。
「うん!私も、応援する!綾野くん、頑張って!」
「……ありがとな。じゃ、俺、リハビリ行くよ。」
俺はパイプ椅子から立ち上がると、雫に手を振って病室を出た。
廊下の壁に寄りかかり、俺は作詞ノートをゆっくり開いた。
そこには、雫の喜び、悲しみ、全てが書き綴られていた。