Dream。～君と私の応援歌～

「うわ……。すげー……」


暗い夜空に数えきれない星がキラキラと光っていた。


思わず感嘆の声をあげる。


「すごいでしょ？看護師さんから聞いたんだ。屋上でみる星空は最高だって……。綾野くんと一緒に見たかった」


雫がすこし恥ずかしそうに、ニッコリ笑った。


俺に見せるために……。


「ありがとう。すっげー綺麗だよ」


「ほんと？……なんだか、綾野くん。元気なかったから」


「え？普通だけど……」


「全然普通じゃないよ！……私にできることなら何でもするから！何でも言ってね！」


……記憶を失っても、こうやって俺のことを思ってくれるのは何も変わってない。


「……綾野くん？」


俺が黙ってるのを不思議に思ったのか、雫が首を傾げた。